2013/10/31

病院で自分のやっていることが最終的にどう役に立っているか

MBAの受験勉強をはじめてから、常に自分がどのようにして社会に貢献することができるか、ということを意識するようになりました。

私たち医療者とくに、医師の場合は、患者様への貢献はもちろん、
自分のやっている業務が、病院にどのように貢献できているかということも常に意識する必要があると思います。

しかし、病院の体質上、医学生や医療従事者にとってそのような教育はあまりなされていませんし、

企業と違い、自分の貢献が直接病院にどのように影響しているか分かりにくく、またそれが、自分への報酬と行った形で帰ってくる事はほとんどありません。

このため、医療従事者の病院に対する貢献へのinsentiveは働きにくいと考えています。

病院は第一に追求するものは、患者様の健康(利益)であり、企業のように一丸となって病院の利益を追求するといった組織ではありません。

しかし、ディズニーランドやリッツカールトンのように、顧客へのサービスを追求する事で、その結果として、企業の収益にもつながっているように、

病院も患者様への利益を追求する事が、まわりまわって病院の評判や利益に還元されると思います。

つまり、この病院にかかれば大丈夫だ、何かあったらまたここにかかろうと思っていただける病院、人材にしなければいけません。

それでは、どのようにしてディズニーランドやリッツカールトンは従業員への教育を行っているのでしょうか?(ディズニーランドはそのほとんどがアルバイトで構成されていますが、ご存知のように最高のサービスを提供している)

ディズニーやリッツカールトンでは人を育てるということに重点をいおいて教育がなされています。

同様に病院においても、技術だけでなく、人を育てることに重点を置くべきです。
これからは、医師をはじめとした医療従事者へのリーダーシップやサービスの教育を推進していくべきだと思います。

例えば、医学部カリキュラムの中にリーダーシップの授業を組み入れるとか、実際にリッツカールトンやディズニーの教育部門の方を招聘してレクチャーしてもらうなど様々な方法があると思います。

医師は比較的裁量の多い仕事ですから、個々が「貢献」を意識することができれば、組織の良循環はさらに回りだすと思います。

医師は技術者でなく、芸術家でなければいけません。
病気のみを直すのは技術者。
これは当たり前で、
私たちは患者様の心まで誠心誠意ケアしていく芸術家を目指すべきでしょう。



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